相手の要求にすべて応えるような態度をみせる
はらいかわてつやです。
◎何を言われても受け入れる
「君はもっと仕事の段取りを覚えなさい。」
上司にそのようなことを言われた際には、不愉快な顔を見せるのではなく、
「はい、ご指導ありがどうございます!」
と爽やかな笑顔で返そう。
心の中では「うるさいな」と思っていても、決して表情に出してはならない。
怒られたり注意を受けた際には、相手の言うことを素直に聞く・・・というフリをしたほうが、相手も気分がよいからである。
嫁と姑の関係においても、姑がやかましいことを言っても「はい」と素直に答えていれば、険悪な関係にならなくて済む。
姑の言うことが気に入らなければ、実際に言うことを聞かなくてもいいのである。
ただし表面上は、相手の言うことを受け入れるという演技をしなければならない。
優秀な住宅セールスマンは、客からどんな要求をされても一度はすべて受け入れるそうだ。
狭い宅地であるにも関わらず、台所をもっと広くしろとか書斎をつくれとか、平気で言ってくる。
そんなお客に対しても、「はい」とすべて受け入れるのだ。
最終的には、金額が折り合わないなどという理由を示して相手の条件を削っていくが、お客は自分の言い分を一度は受け入れてもらわないと気が済まないのである。
イースタン・ケンタッキー大学のラムゼイ氏は、自動車を最近購入した人500人を対象にアンケート調査を実施した。
それによると、購入を決定したのは、自分の言うことをセールスマンがよく聞いてくれたことがきっかけになった人が多かったことがわかった。
◎素直さが相手の忠誠心を生む
どのようなことでも相手の言い分は聞いてあげたほうがよい。
自分にとって不都合な話だとしても、しっかりと聞いてあげる。
これだけで、あなたの魅力はグンとアップする。
もちろん、表面上だけではなく、素直に受け入れることができるようになったなら、そのほうがよい。
ケネディ大統領はそれができる人であったようだ。
不快な記事を読むのは、決して楽しいとは言えないが、政府内で行われている事柄を調査し、多くの事柄について私を懸念させたり、私に情報をくれたりするので、新聞は大統領の非常に貴重な片腕である。
(「大統領としての最初の2年」1962年12月17日。テレビでの会見)
ケネディは、不快な内容の記事であっても耳を傾け、「なるほど、こうするほうがいいのか」と自己反省の材料にしている。
彼のこういった素直さは、魅力のひとつであろう。
私はというと、他人に文句を言われることが嫌いだが、もし可能であれば、何か小言を言われた際に、素直に聞くことができるよう努力したい。
『サービスが伝説になる時(ベッツィ・サンダース著)』(ダイヤモンド社)には、デパートに客が何か苦情を言ってきた際、それに真摯に対応することで、デパートに対する客の忠誠心上がると書かれている。
これは一般的に人間関係にも同じことが言える。
文句を言われたとしても、すぐに立腹せず、自分の悪いところを改善するための助言だと受け止めることができれば、周りの人はもっとあなたに好感をもつだろう。
はらいかわてつや