からかう対象は一人に絞ろう
職場には、からかってもOKなキャラの人というものが一人いると大変ありがたい。
なぜなら、その人をからかうことで場の空気が和むからである。
もともとからかわれてもそんなに落ち込むことがない、気の良い人がいる。
上司から怒られても堪えないような人ならば、おそらくからかわれても落ち込まないだろう。
からかうのであれば、そういった人をからかおう。
有吉さんはからかうのが好きだが、その際、きちんと人を見てやっている。
誰にでも毒を吐いているわけでは決してない。
現場の空気見て絶対に怒らない人見つけて、そこに噛みついて、笑いがあったらその人も
怒るに怒れないし、ま、いい湯加減で、プロレスみたいな感じですかね(笑)。
(「FLASH」2009年4月21日号、75ページ)
人をからかうことは、周りの人たちも和ませてくれるが、もし、からかわれた人が泣いてしまったり怒ってしまっては一気に場の空気が白けてしまう。
だから、からかうときは、きちんと相手を見てから行うべきだ。
何かの本に、現役時代の長嶋茂雄さんは、ネアカだったため、先輩やコーチから叱られたりからかわれる担当であったらしい。
一方、王貞治さんは、少しでも叱られると、本気で落ち込んでしまうので、一切からかわれることはなかっという。
決してイジメはよくないが、誰かをからかうことは、その場の空気を和ませる効果があるのは確かだ。
これを心理学用語で「黒いヒツジ効果」(ブラック・シープ効果)という。
グループの和を保つには、そういったからかわれ役をやってくれる人が必要なのだ。
アメリカのカンザス大学のスコット・エイデルマン氏は以下のように述べている。
白いひつじたちの中に、一人だけ黒いひつじが混じっていると、その黒いひつじはからかわれやすいのだが、その黒い羊のおかげで白いひつじたちはより一層仲良くなれるのだと。
もちろん、黒いひつじをからかいっぱなしでは可哀想なので、「いつもからかってゴメンね」「私のこともからかってね」と言うなどのフォローは必要だ。
私は、ビジネス講座の講師もしているのだが、クラスの中にからかってもOKな生徒がいると、とても講義をすすめやすい。
その人をネタに、クラスを笑わせることができるからだ。
もちろん、その人には感謝の意を述べ、食事をおごったりもしている。
もし、職場にそのような人がいないならば、思い切って自分がその役をやってもいいだろう。
ダメダメでドジな面を見せ、みんなにからかってもらえるキャラを目指すことは決して損ではない。
チームには一人、「愛されキャラ」が必要なのだ。