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嫌なことでも喜んでしてもらえる技

はらいかわてつやです。

◎何が何でも「イエス」の言葉を言わせる

誰しも面倒臭いことや困難な仕事を頼まれると嫌な気分になるものです。自分にとっては関係のないことであれば、なおさら嫌になってしまいます。

どのようにしたら、相手に嫌な仕事でも「イエス」と了承してもらえるのでしょうか。
それは、先手を打つことです。
「あなたなら絶対にやってくれると思ってた。」
と、相手が承諾することを前提に話を切り出してしまうのです。

「あなたなら、上手くできると思うんだ」
「君なら、絶対引き受けてくれると思ってた」
「あなたなら断ることはないと思うけど・・・」

と、このように話を切り出されると、相手は断りにくい心理になります。

オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ大学のジョセフ・フォーガス氏は、このような手法を「暗示的誘導法」と読んでいます。この「暗示法」はとても効果的な方法と言えます。

ケネディ大統領は、米国民に困難な試練に立ち向かってもらいたいときは「あなた方なら喜んでしてくれるでしょう」と先手を打ち「イエス」と言わせるテクニックを持っていました。

たとえば、演説で次のように述べています。

わたしは、世界の変革に着手する一国民として、試練がいかに困難であろうと
も、みなさんが喜んでそうするものと考えている。
(「平和のための戦略」1960年1月までの演説集)

「私たちが行く道は、困難ないばらの道ですが、平和を尊ぶ米国民のみなさんなら、よろこんでやってくれるでしょう」という切り口はとても素晴らしいです。

◎お願い事は「言い回し」が大切

相手に困難なお願いをするとき、「やっていただけますか?」という言い方をしてはいけません。
そのような聞き方をすると、「嫌です」という答えが返ってくることが多いです。

「掃除をしてくれますか?」「嫌です」
「残業をお願いできますか?」「嫌です」

というようなやり取りになってしまいます。

このように何かをお願いしたいときには、「あなたならやってくれますね?」というふうに切り出さなければいけません。

すると相手は「NO」とは言いにくくなります。誘導するように暗示をかけて先に相手の言動を縛ってしまうのです。すると、受け入れてもらえないような条件でも、受け入れてもらうことが可能になります。
人を使うことに長けている人は、このような技を使う術を知っているのです。

言い回しが少し違うだけで、相手の反応は大きく異なってきます。
ロヨラ大学のエドウィン・グロス氏の研究では次のような結果を得ています。
「このボールペン、どう思う?」という質問には、「良い」と「悪い」という答えがおよそ半分ずつだったのに対し、「このボールペン、結構いいよね?」という質問には、「良い」と答える人が増加したのです。

人を動かしたいときには、同じ内容でも質問の言い回しがカギとなってきます。こういったところにも配慮できる人になりましょう。

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はらいかわてつや

資本主義の牢獄に囚われた
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革命コンサルタント、活動家、心理学者、プロモーター

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一般社団法人 日本IT行動科学研究所 理事
リッチブレイン主宰 エヴァンジェリスト
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