やられたらやり返す!でなければ「信頼」を失う
こんにちは、はらいかわてつやです。
◎売られたケンカは受けて立つ
自分からケンカを仕掛けることはいけませんが、もしも誰かにケンカを売られたならば、そのケンカは買ったほうがいいでしょう。
私自身、すぐ怒りやすくて誰とでもケンカをしてしまうタイプなのですが、自分からケンカを吹っ掛けるようなことはしたことがありません。売られたケンカは買っても、こちらからは手は出さないということは絶対に守りましょう。
わざわざ自ら進んで敵を増やすようなことはしてはいけません。「毛を吹いて疵を求める」ということわざがありますが、率先して相手の嫌な部分を探してケンカを吹っ掛けるようなことをしていれば、当然誰からも嫌われてしまいます。
ケネディは、アメリカという世界を牽引する大国の大統領でしたが、軍事力などの「力」にモノ言わせて何かを起こすような男ではありませんでした。
アメリカン大学の卒業式では以下のように述べています。
われわれの誡意と厳粛な信念とを明らかにするために、私は他国がしないかぎ
り、米国は大気圏での核実験をしないことをここに宣言する。
「平和の戦略を求めて」1963年6月10日。アメリカン大学の卒業式で)
ケネディは「他国がケンカをしかけるようなことをしなければ、こちらから何かをするようなことはない」と宣言したのです。
ここで注目すべき点は、「相手がケンカをしかけなければ」という条件をきちんと明確にしている点です。
「殴られても泣き寝入りします」というわけではなく、「殴られたら殴り返します。でも自分から先に手を出すことはありません」と言っているだけなのです。
日本人の国民性では、「殴られても我慢をする」という考えが美学とされ、共感する人も多いかもしれませんが、それは間違っています。自分から殴りかかることがあってはいけませんが、相手に何かをされた場合にはきちんとやり返さなければならないのです。
◎やり返すことで得られる「4つの評価」
「やられたらやり返す」という考えを心理学用語で「しっぺ返し戦略」といいます。
相手にやられたときにそれ相応にやり返すということは、自分自信の評価を高めるということも科学的な研究によって実証されています。
アメリカのカリフォルニア大学のチャールズ・マクリントック氏は、実験で次のような結果を得ています。
相手から裏切られたり、嫌なことをされたときに、それ相応にやり返すようにすると、周りから
①あの人は公平な人である
②あの人は正直な人である
③あの人は知的な人である
④あの人はパワフルな人である
と、好感をもつような評価を得られることが明らかになりました。
逆に、何かされてもやり返さなければ、「この人はアホなんだ」と相手にナメられてしまうのに対し、きちんとやり返せば、「こいつはやるな!」と相手からも一目置かれるようになるのです。
基本は平和主義者でも、何かをされたときにまで平和主義者であってはいけません。
人と何かを約束するときに「私は約束を破ることはないので、あなたも破らないでくださいね」とか、「もしこの約束を破ったときは、私は激怒しますよ」などと念を押しましょう。そうすれば、たいてい約束を破られることはありません。
また日本人はビジネスにおいても、契約書を交わしていたとしても、その契約書どおりに相手の不履行を追及したりしないことが多いで。しかし、もし相手が契約違反を行ったときには、違約金を求めることはしたほうがいいです。そうしないと、ついには甘く見られてしまいます。
仏教の守護神のひとりである「阿修羅」は、穏やかな優しい顔も荒々しい怖い顔も両方を持ち合わせています。普段は温厚で優しい人でも、一度キレたら何をするかわからないと相手をけん制する点では、阿修羅のような人を目指してみるのもいいですね。
はらいかわてつや