有吉弘行が本音を話しても嫌われない理由
はらいかわてつやです。
◎表面的な人づきあいでよい
人と関係を築くとき、最初から深い関係になる必要はない。
巷にあふれている「人づきあい」に関する本には、「深い人間関係」や「親密な人間関係」を強く推している内容のものが多いが、そんなものを初めから目指してはいけない。
そんなハードルの高い目標は、初めからはとうてい無理である。
人づきあいというものは、もっと薄っぺらい表面上のものでよいと有吉氏も言っている。
僕が考える人付き合いっていうのは、基本、すべて「浅い関係」です。
上司や先輩、後輩、同期、友達、すべて含めて、深くは付き合わなくていいとおもうんです。
よっぽどの友人じゃない限り、薄っぺらな付き合いでいい。うわべだけの関係で十分なんです。
(「嫌われない毒舌のすすめ」KKベストセラーズ、49ページ)
その通りだと思う。
特に、仕事関係の人とのつきあいは表面上のもので十分である。
表面上のつきあいさえできれば及第点である。
それ以上のものは期待する必要はない、と言っても過言ではない。
「表面上の薄っぺらいつきあいでは、仕事はうまくいかない」
という人もいるかもしれない。
しかし、現に有吉さんは仕事で十分すぎる成功をおさめている。
挨拶をきちんとするとか、報告は小まめにするとか、そういった基本的なことをしっかりと守っていれば、仕事の上での人間関係においては十分なのである。
必要以上に親密になろうとして、ずかずかと相手の懐に入り込もうとしても、それは相手にとって不愉快以外のなにものでもない。
アメリカのパデュー大学のスコット・ナイマン氏は、相手がまだ心を開く前に、懐に入ろうとすれば、逆に嫌われてしまうと述べている。
親密になりたいと思って、プライベートな質問をなげかえるのも、考えものだということだ。
「~さんって、彼女いるんですか?」などといった質問は、失礼極まりないのだ。
仕事の上での人間関係においては、「最近暑いですね」などといった、上っ面のどうでもいい話題で十分なのである。
つきあいが長くなるにつれて、次第にお互いのことを少しずつさらけ出せるようになるのだ。
それをただ待てばいいのであって、初めから親密な人間関係をつくろうとしてはいけない。
仕事関係のつきあいは表面上なもののほうがよいのだが、
なぜ親密な人間関係を追い求めてしまうのか。
本音をしっかり言い合えるつきあいなど、一人か二人で十分だ。
そして、そういう相手はだいたい中学や高校のときの友達だったりと何十年もの長いつきあいをしている人だ。
仕事で知り合う人なんて、せいぜい何か月とか1、2年といったつきあいの人が多いだろう。
そんな関係の人に本音で話をするなんてことは、はなから無理な話なのである。
親密な人間関係なんて、そうそうはいらないのである。
ご参考までに。
はらいかわてつや