人に自慢したいときには,「他の人には絶対言わないで」と言おう
こんにちは、はらいかわてつやです。
他の人に、「こいつの口から言わせたい」とか、「この話、言って欲しいな」っていうとき、「言うなよ」は効きます。「言うなよ」って言うと、絶対に、「ここだけの話だけど・・・」って漏れますから。
(「嫌われない毒舌のすすめ」KKベストセラーズ、93ページ)
ニューズウイーク誌を読んでいるところあるタレントに見られた有吉さんは,「こいつに念を押しておけば、絶対にこの話を広めてくれるな」と計算し、「誰にも言うなよ」とわざと念を押したことがあるそうだ。
自慢というものは,決して自分から言ってはいけない。
自分で言ってしまうとそれは,他人からすれば鼻につくだけである。
自慢したいことがあるときには,誰か別の人から言いふらしてもらうことが正しい。
「私がこんなに頑張って勉強していることは,絶対に黙っていてね」
「恥ずかしいから,僕がこんなに努力していることは秘密にしていてね」
などと言っておくと,九割がた自分で言わなくてもあなたが頑張っていることが周りに広まることになる。
人というものは,「~しないでね」と言われると,その禁じられた行為をしたくなってしまう生き物なのだ。
だから,自慢話を広げたいならば,こっそりと人に「この話は言わないでね」と釘を刺せばいい。
ニューヨークのデイーメン大学のリチャード・シンバロ氏は,「絶対に覚えておいて」とお願いするよりも、「忘れてもいいからね」とお願いしたときのほうが,その人はそれを深く記憶することを突き止めた。
そして,このことを″皮肉効果″と呼ぶことにした。
この皮肉効果は、その後,別の研究者によっても追認された。
「リラックスして」と言われると,余計にリラックスできなくなったり,「眠っていい」と言われると,まったく眠れなくなってしまったりということも,この「皮肉効果」である。
噂話も同じで,「絶対に言わないで」と言うことで,相手にその全く逆の行動をさせ,どんどん噂話を広めてもらうのだ。
このように「誰にも言わないで」とお願いすることをとても効果的なのだ。
私たちは大人になっても天邪鬼な面があって,「~してはダメ」と言われれば言われるほど,それをやりたくなってしまう衝動に駆られるのだ。
有吉さんは,そういった人の心の細やかな特徴について熟知していると思う。
だから,自分の広めたい噂に関しては,「誰にも言うな」という計略を取っているのだろう。
「禁じられると無性に破りたくなる」という心理を巧みに操ろう。