好かれるのは3割の人でよい
こんにちは、
はらいかわてつやです。
老若男女がおもしろい番組をつくろうとしたって、絶対につまんなくなるに決まってるでしょ。
(「テレビブロス」2012年6月23日号、78ぺ‐ジ)
有吉さんは、テレビ番組を製作する際、老若男女誰にでもウケるようなものを狙おうとするとその番組はヒットしないと言う。
これはテレビ番組だけでなく人間関係においても同じことが言えそうだ。
どんなに人気の高いタレントや有名人であっても、誰からも愛されているかといえば、そんなことは決してない。
タモリさんやダウンタウンの2人だって、みんながみんな大好きというわけではないのだ。
もちろん「有吉が大嫌い!!」という人だってたくさんいるのである。
人気のあるタレントや俳優、有名人であってもそうなのだから、一般人の私たちが誰からも好かれるということは、はなからおかしいのである。
そのようなことは、初めから望まないことが賢明だ。
人に好かれるならば、10人いたら3~4人から好かれればたいしたものだと考えれば、人間関係は今よりも随分と楽になるのではないか。
試験であっても同じで、100点を取ることは非常に難しい。
ミスをしてはいけないと考えればプレッシャーが必要以上にかかる。
しかし、赤点さえ取らなければいいじゃないかと考えれば、気が楽になってプレッシャーを感じることなく試験に臨むことができる。
心理学において、100点でなければ満足できないことを「完璧主義(パーフェクショニズム)」と呼んでいるが、リチャード・ストックトン大学のキンバリー・ハルピン氏は、このような傾向がある人は、不安感や絶望感までも大きくなってしまうと警告している。
人間関係において、不安感、不満感を感じている人は、100点満点を目指しているからではないだろうか。
もともと達成が不可能な目標を目指してしまっているから、人間関係を辛いと感じているのではないだろうか。
人付き合いで不安を感じていると、素敵な笑顔を見せることもできないし、表情も暗く、声は震えて魅力的な自分をアピールできなくなってしまう。
100点満点を狙うと、逆に自分の魅力が全く出せなくなってしまう。
スイスのローザンヌ市で、世界中の男性に「理想の女性」について決定する大会が行われたことがある。
その結果、肌はイギリス人、曲線美はフランス人、歩き方はスペイン人、髪はイタリア人、瞳はエジプト人、鼻はギリシャ人、歯はアメリカ人、声はオーストリア人の声、微笑みは日本人、肩はアルゼンチン人、首はタイ人、手はスイス人、足は中国人であった。
さらに続けると、料理がフランス人のように上手で、家庭をドイツ人のように切り盛りし、アメリカ人のようにお洒落で、日本人のように従順な女性が完璧ということだ。
言うまでもなく、そんな女性がいるわけがない。
無理のない目標を設定し、頑張れる範囲で自分なりに頑張ればいいのだ。
肩肘を張らずに自然体でいることが人付き合いには大切なのですから。
「アンチ」がいることなんて気にしないでよい。