人に期待しすぎるな
はらいかわてつやです。
「君がそんな冷たい人だとは知らなかった!」
「あなたがそんなにひどい男だとは思わなかった!」
よく耳にする言葉であるが、それはその意図に対する認識が甘かっただけの話なのだ。
世の中を見渡してみても、そんなに立派な人などそうそういないものである。
ろくでもない人のほうが多いほどである。
どうせ裏切られるのだから、ハナから人に期待などしないほうがいいのだ。
有吉さんは、このように話している。
写真とのギャップでショック受けるようなヤツは、風俗にちゃんと向き合っていません。
経験重ねれば、写真のギャップさえも想像できますから。
「この写真から何割かひどくて・・・・・だいたいこんな顔だろうな」と、計算しておかないと。
その辺は認識の甘さ。
写真とのギャップでチェンジするヤツは、僕は風俗に行く資格がないと思います。
(「現代用語のクソ知識」双葉社、85ページ)
必要以上に期待をしてしまうと、実際思っていたのと違っていたときの絶望感・不満感・不信感は大きい。
アメリカのイリノイ大学のエド・ディーナー氏は、私たちが幸福だと感じるとき、
それは期待と現実のギャップによって生じるものだと述べている。
もし、大きな期待を寄せていたのに実際がそうではなかったとき不満を感じ、
逆に全く期待などしていなかったのに予想以上の結果だったときに幸福感を感じるのだと。
したがって、人間関係において満足感を得たいならば、人にほんの少しの期待もしないことだ。
期待なんかしなければ、もしその人が最悪の人間だったとしても、「やっぱりな」と冷静でいることができるのだ。
逆に、その人が少しの親切をしてくれたとしたら「全然期待していなかったのに、うれしい!」と、思いがけない喜びを感じることができるのだ。
仕事においても、部下に対して不満を感じている上司はとても多いだろう。
そんな上司の人たちに言えることは、初めから部下に期待しないことだ。
「若い人が使えないのは当たり前」
「若い人は仕事ができないものだ」
と思っていたほうが、不満感や失望感を感じずに済むし、部下が少しでも仕事をこなしてくれたときに「本当にありがとう」と思えるだろう。
部下だって、感謝されたほうが気分がいい。
だからこそ、期待しないほうがいいのである。
期待を必要以上に持ちすぎると、そうでなかったときのショックが大きすぎる。
だから、初めから期待など抱かないことが正解なのだ。
期待しなければ、ほんのちょっとしたことでも素直に喜ぶことができる。
はらいかわてつや