稼ぎたければ、働くな。って本を読んでみた
【稼ぎたければ、働くな。】紹介文
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未来工業、山田昭男とは?
未来工業株式会社という会社をご存知でしょうか?
この会社は、日本で一番休みの多い会社として、メディアなどで話題となった企業です。
もちろん、ただ単純に休みが多いのではなく、残業禁止、ホウレンソウ禁止という独自ルールながら、年間売り上げ200億円、創業以来赤字はゼロという、素晴らしい業績を上げ続けていることが特徴です。
年間休日140日、育休は3年間。
社員をとことん大切にする未来工業の創業者こそが、この本の著者、山田昭男です。
実際に社員を多く働かせず、結果を出してきた経営者の言葉の数々が、読者を納得させ、心の重荷をぐっと下ろすことができるでしょう。
長時間働かなくて良い理由を知ろう
未来工業では残業が禁止されています。
年間休日も多い状態で、どうやって会社を回しているのでしょうか?
少ない時間だけ働かせ、その分雇用を増やした訳ではありません。
事実、未来工業にはすき間を埋めるようなパート雇用はなく、全員が正社員なのです。
これは、未来工業が特別なのではありません。
実はどの会社であっても、今の従業員数のまま、休日を増やしたり、残業を減らしたりすることが可能なのだと山田氏は言います。
そのために必要なのが、ダラダラしないということです。
多くの従業員は、毎日決められた時間まで働くことが仕事だと考えているでしょう。
その時間に終わらなかった仕事は、残業して終わらせ、帰宅します。
では、決められた時間まで働くことではなく、決められた仕事を終わらせることに集中したら……どうでしょうか?
例えば、会社員として一日に100個の製品を作らなければいけないとします。
定時までに作ればいいと言われれば、それに間に合うように作業を進めるでしょう。
そうではなく、100個作った時点で帰っていいよ、と言われたら?
俄然張り切って、できるだけ早く終わらせようと思うものです。
会社としては、いつもと同じ量の仕事をしてくれている訳ですから、短時間の作業でも同じだけの給料を支払うことができます。
このような形で、モチベーションをアップすることで、効率がぐんと上がり、最低限の労働で稼げる会社となっていくのです。
社員のためにお金を使うべき場所とは?
未来工業では、社員のサークル活動へ1000万円もの支出を行い、“楽しい”をとことんサポートしています。
その一方で、コピー用紙や消耗品、電気代などはしっかり節約するなど、すべてをルーズにすることはありません。
残業のある会社では、電気や消耗品は好きに使って良いという企業もあるでしょう。
しかし、それは社員の求めているものとは違います。
定時で帰り、早く会社の電気を消すことで、その分仕事後の活動が充実するのなら、今まで以上に真摯に業務へ向き合うでしょう。
会社は全力で社員の遊びを応援する。
それが、社員からの信頼へつながり、本気の力を出せるようになっていきます。
山田氏の言葉の中には、このように社員のやる気を引き出すために必要なテクニックが多数隠されています。
どうしたら、もっと仕事を楽しんでもらえるのだろう?
どうして、うちの社員は真面目にやらないのだろう?
そんな悩みがあるのでしたら、一読の価値ありです!
ホウレンソウを禁止すると会社はどうなるのか。
どこの会社でも大切にされてきた報告、連絡、相談、のホウレンソウ。
山田氏はこの文化を一蹴します。
ホウレンソウがないのですから、社員が何をしているのかが分からず、不安になるかもしれません。
つまり、この社風は、未来工業が、社員を信じているからこそできることだと、気付くことができます。
ホウレンソウ禁止の意は、社員自らの頭で考え、行動するということです。
報告、連絡、相談があることで、上司や社長の意見に従うだけとなってしまったり、失敗した場合に自分で責任を取れなくなったりします。
ところが、ホウレンソウを無くすことで、会社での立ち位置から自分で考えるようになります。
そこから、他の会社にはない斬新なアイデアや発想が生まれていくのです。
何もしない社員よりも、やってみて失敗した社員の方を評価するという、未来工業の社風も良いですね。
ホウレンソウで指示しなくとも、有能な社員は育つ、「稼ぎたければ、働くな」は、そんな目から鱗の考え方を学ぶことができます。
ホウレンソウがないから、気付いたら営業所が増えていた、というエピソードも持つ山田氏。
会社の進出や発展など、重要な部分を社員へ軽く任せてみると、案外うまくいくかもしれません。
読後は自分を未来工業化しましょう
未来工業、山田氏の考え方は、とにかくシンプルです。
人生を楽しむために、仕事は短い時間で成果を上げ終わらせよう、それだけです。
この思想は、経営者だけでなく、日ごろ自分が抱えている業務や、資格取得の勉強、起業など、あらゆる場面で役立っていくでしょう。
自分らしく生きるために、そして時間を有効活用するために、まずは本書を一読してみてください。
そして、頭の中をフル回転し、結果を出し続けていきましょう。
その先には、働かずに稼げる自分がきっと待っています。