あなたがアラ探しをされるワケ
はらいかわてつやです。
◎グッドニュースはニュースにならない
人間は悪い話や否定的な話にばかり目を向けてしまう傾向がある。
良い話題や肯定的な情報には、あまり目を向けないのだ。
ケネディも以下のように語っている。
悪いニュースはニュースになるが、よいニュースはニュースにならない。
(「大統領としての最初の2年」1962年12月17日。テレビでの会見)
国民のためになることをしてもあまり報道してくれないが、少しでも悪いことはすぐにニュースになってしまう。
報道される側の言い分としては、「もっといいところを報道して!」と言いのが本音だろうが、これはどうしようもないのである。
メリーランド大学ジャーナリズム学科のニューハゲン助教授によって以下のようなデータが報告されている。
、テレビのニュースにおいて飛行機事故や自然災害などのバッドニュースのほうが、グッドニュースよりも、視聴者の記憶に強く残るという。
このことからもわかるように、人間というものは否定的なことに目を向けてしまう性質があるのだ。
たとえば上司やクライアントにあなたが「アラ探し」されたとしても、それはいたしかたないことなのだ。
「どうして私の悪いところばかり指摘するんだ!」
「どうして私の欠点ばかり探すんだ!」
と憤りを感じるかもしれないが、それが人の性なのだと思えば、それほどイライラしなくて済むだろう。
◎はじめから褒められないと思え
戦後、日本の歴代首相の中で最も有能と言われている吉田首相だが、当時の新聞は彼に対する悪罵で溢れていた。
有能とされている政治家でさえも、これほどまでに悪口を言われるのだから、平凡な一般人が他人に褒められると期待するほうが無謀なのである。
私たち人間は、他人のアラ探しをしてそれを周りに言うことで気を晴らしたいという心理がある。
「あの人はこんなことをしていて、こんなにヒドイ人なんだ」という話をしたくてたまらないのである。
そういった心理について理解しておけば、自分が悪口を誰か言われたとしても、「人間だからしょうがない」と、それほど気に病むことはないだろう。
どんなに悪いことを言われたとしても、柳に風と受け流してしまうのだ。
他人に悪口を言われれば、誰だって嫌な気持ちになる。
しかし、それをいちいち気にしていてもひとつも良いことはないのだから、人間とはこういうものだと悟り、気にしないのが一番である。
はらいかわてつや