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個性は捨てろ

心理学
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はらいかわてつやです。

「個性を持て!」
「人と違う武器を磨け!」

などとよく言われるが、果たして本当にそうなのであろうか。

有吉さんは、「そんなもの必要ない」という考えを持っている。

相手のリクエストに応じて、自分のキャラクターさえも変える(後略)。
(「パピルス」2009年10月号、107ページ)

”個性”などはカメレオン人間にとって、邪魔なもの以外なにものでもない。
相手によって自分を変化させなくてはならないのに、個性などあっては、それができなくなってしまう。

私は、「話し方講座」といったたぐいのものがあまり好きではないが、その理由として「相手の声」だけが身についてしまい他の声がだせなくなってしまう危険があるからだ。
話し方講座の講師には、元アナウンサーという人が多く、そういった人は一つの声しか出すことができない場合が多いのだ。

話し方講座を受けて「明るい声」で話すことができるようになったとしても、いったんひとつの声が身についてしまうと、それ以外の声を出すのが困難になるのだ。

落ち込んでいる人がいても、明るい声で声掛けしてしまっては、その人の気分を害してしまうだけである。
落ち込んだ人には、少し低いトーンで話すなど、声も変化させなくてはならないのだ。

接客の研修を受けて、「いらっしゃいませー」と明るく爽やかな声が身についた人も同じで、いうでもその声でしか話せなくなってしまうのだ。

ひとつのキャラに固執せずにいろいろなキャラ磨きをしよう。
いろいろな自分を演出できれば、それだけいろいろな人とつきあえるようになる。

いろいろな人格を持った人のことを「多重人格」という。
この言葉はあまりいい意味で使われないことが多いが、あえて多重人格になっていいのだ。
カメレオン人間とは、多重債務者ともいえるからだ。

『カメンオン人間の性格』(マーク・スナイダー著:乃木坂出版)によると、相手によって自分を変えることができる人ほど人づきあいが上手らしい。
個性が強い人は、その個性が邪魔をして狭い範囲でしか人づきあいできない。

だから、個性というものは初めから持たないほうがいいし、磨く必要なんてないということが言えるのだ。

最近″毒舌キャラ″が定着してしまった有吉さんだが、当の本人は困っているのではないだろうか。
実際は、有吉さんはもっとカメレオンのように柔軟に、自分のキャラを変えたいと思っているのではないだろうか。

いろいろな人に好かれるためには、自分自身がいろいろなキャラを持ち、多様性を持たなければならない。

多様な人に好かれるには、自分が多様性を持て。

はらいかわてつや

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はらいかわてつや

資本主義の牢獄に囚われた
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革命コンサルタント、活動家、心理学者、プロモーター

株式会社プログレッシブジャパン代表取締役
一般社団法人 日本IT行動科学研究所 理事
リッチブレイン主宰 エヴァンジェリスト
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