相手をむやみに信用するな
他人をむやみやたらには信用しないほうがいい。
なぜなら世の中には、信用に足る人間などは本当に少ないからである。
約束や社会のルールを平気で破る人ばかりで、信用するたびに約束を破られ打ちひしがれてしまう。
例えば、待ち合わせの時間に遅刻してくる人はとても多い。
5分、10分の遅刻をする人はごまんといる。
そのたびにショックを受けたりイライラしていては、精神的影響が大きい。
本当に世の中には変な人が多いのが事実だ。
だから、初めから「困らせられるのは当然のこと」と心構えしておいたほうがいい。
アメリカのフロリダ国際大学のマリー・レヴイット氏は、次のような調査を行った。
343名を対象に、「5年以内に人間関係において困った経験をしたか?」という質問に対して、「イエス」と答えたのが、男性の66.1%、女性の72.6%にも達したのだ。
このように、世の中には嫌な人はとても多いのである。
困った人のトップ5は、「ワガママ」がおよそ52%、「自分の思い通りにしようとする」がおよそ46%、「信用できない」がおよそ43%、「予測できない」が43%であった。
人を不愉快にする人はとても多いのだから、期待や信用などしないほうがいいのだ。
有吉さんは、以下のように述べている。
儲け話にも絶対に乗らないです。世の中、上手い話がうまくいくわけないんで。
うまい儲け話に乗ったら金なくします。だから僕、知らない人と口きかないようにしてます。
信用できないんで。
(「毒舌訳 哲学者の言葉」双葉社、44~45ページ)
初めからむやみに信用しないこと。これが、不愉快な思いをしないための一番の方法である。
他人の話は、話し半分くらいの気持ちで聞いておいたほうがよいだろう。
相手のことをむやみに信用せずにいれば、前もっていろいろな対策を打てる。
人と待ち合わせをしたときには、初めから遅刻してくると想定して、書店で待ち合わせをするようにすればよい。
書店で待ち合わせしておけば、たとえ相手が遅刻してきても、自分な好きな本を探したりと退屈せずに待つことができるだろう。
要するに、相手が遅刻してきても大丈夫なように、あらかじめ待ち合わせ場所を書店やデパート、CDショップやカフェなどにしておくのである。
そうしていれば、相手が遅刻しても有意義な時間を過ごすことができるので、さほどイライラしない。
時間通りに来てくれるだろうと信用しているから怒りを感じるのであり、対策をきちんと立てておけば別のことで時間をつぶしておくことができるのだ。
嫌な相手に会おうときには、自分が好きな場所を指定しよう。