絶対に愚痴をこぼすな
毎日デスクワークをしているせいで腰痛がひどいとか,持病の薬を飲むのが面倒だとか,春になると花粉症でキツイとか,口内炎が悪化して何も食べれないとか,私たちは何かと人に愚痴をこぼしがちである。
しかし,言われた人は他人ごとなので,みなさんの苦しみなど少しも関心がない。
そんな話を聞かされたところで,ただうんざりするだけである。
「自分の悩み,苦しみを共有してほしい」
と思うことは,たしかに人の気持ちであると思うが,どんどん周りから人が離れていってしまうので気をつけたほうがいい。
ドライアイとか言っている人は、もう面倒くさい。
目薬さしゃいいんでしょ?まめに。やめてくんないかな、すぐ治るものをすぐそうやって言うの。
(「現代用語のクソ知識」双葉社、135ページ)
有吉さんであれば,胸のうちに秘めずに「もうやめてくんないかな、そういうの」と直接本音を
言ってくれるかもしれない。
しかし、多くの人が心の中ではうんざりしても、決して口には出さない。
つまり嫌だと思いながらも我慢して聞いているのだ。
しかし,我慢が重なると,あなたに対していい印象はなくなり,あなたが話しかけようとすると「ごめん,ちょっと忙しくて・・・」と逃げられるようになるのだ。
アメリカのデューク大学のマーク・レアリー氏は,297名の大学生に対して以下のような質問を投げかけた。
それは,「退屈な会話とはどんなものか?」ということである。
その結果,ダントツの一位は「愚痴や文句ばかりの話」であった。
私たちは,自分の愚痴や文句ばかりを話してしまいがちになるが,相手はその話には興味がなくうんざりしているのだ。
もちろん愚痴でもユーモアがあり面白いならばいい。
例えば「最近、痔になっちゃってさー」とユーモアたっぷりに愚痴を話すなら,楽しく相手してくれるかもしれない。
しかし,面白みのない愚痴はただの愚痴であって,そんな話ばかりをされれば相手の心は離れるだけである。
最近の若者の傾向として年長者とのお酒の席を嫌がるらしいが,単にお酒を飲むのが嫌なわけではない。
会社の愚痴や家庭の愚痴などを長々と聞かされるのが嫌なのである。
その変わり,面白い話をしてくれる先輩や上司の飲み会にはしっかりついてきてくれる。
歯が痛いとか手が痛いとか、相手にとってどうでもいい話だけは絶対にしてはならない。
悪口を言うよりも愚痴を言うほうがさらに人に嫌われることを肝に銘じておこう。