褒められたからといって浮かれるな

はらいかわてつやです。
最近、テレビや雑誌などあらゆるメディアで「イケメン○○」といってように頭にイケメンを付けて紹介される人が多くなった。
「イケメン」という言葉は本来褒め言葉のように思えるが、有吉さんは、そのような紹介のされ方をするのは、決して喜ぶべきことではないと言う。
「イケメン」っていう言葉をつけて視聴者に気づかせないと分からない程度のツラをしてるわけだ
から。この「イケメン」がついてる俳優は要注意ってことです。
(「現代用語のクソ知識』双葉社、22ページ)
その通りだと思う。
もし、誰もが認める美男子であるならば、わざわざ頭に「イケメン」などという言葉で説明する必要はないからだ。
そうしなくても、誰もが「イケメン」そして認めているのだから。
同様に、「美人女将」や「美人女医」など、頭に「美人」とつけられる人たちにも言える。
本当にその人が美しい人ならば、わざわざそういった紹介をする必要はない。
「美人○○」といわれた人は、「ああ、私ってたいしたことないんだ」と自覚しなければならないのである。
このことは、自分が褒められたときにも当てはまる。
例えば、「○○君、いい仕事してるね」とクライアントから褒められたとき、いい気になって鼻の下を伸ばしているようでは出世はほど遠い。
本当にいい仕事をしているとき、クライアントはわざわざ褒めたりはしない。
一流の画家に「あなた絵を描くのがとっても上手ですね」などと言う人はいない。
一流のピアニストに向かって「いやあ、ピアノが上手で驚きました」などと、演奏を褒めたりはしない。
つまり、人から褒められるということは、全然一流ではなく、たいしたことなのだ。
他人に褒められたときには、謙虚になることがとても大切で、「私もまだまだだ」と、気を引き締めなおさなければならない。
あなたが”ホンモノ”であれば、わざわざ誰も褒めたりしないのだから。
「勝って兜の緒を締めよ」という言葉と同様に、褒められたときこそ今一度謙虚な気持ちにならなければならない。
アリゾナ州立大学のウイルヘルミア・ウオシンスカ氏は、謙虚な人は人から好かれるということを明らかにしている。
褒められたときにこそ、謙虚さを忘れないようにしたい。
仕事が本当にできる人は、「いい仕事するね」とは、決して言われないのだ。
はらいかわてつや