少しくらい「ドジ」なほうが評価は上がる
こんにちは、はらいかわてつやです。
◎「失敗」してこそ評価が上がる
ケネディ大統領は、1961年のビッグズ湾におけるキューバ侵攻で失敗してしまいした。しかし、「全責任は大統領である自分にある」と明言したことで、逆に評価が上がったのです。
作戦が失敗した直後の調査では、支持率が85%と、作戦前よりも上がっていたそうです。さすがのケネディも、この結果には首をかしげ「まるでアイゼンハワーのようだ。失敗するほど人気が高くなる」と話していました。
失敗したのにもかかわらず、なぜケネディの支持率は上昇したのでしょう。
理由は以下のようです。
ケネディは失敗する前まで、国民たちにいわゆる「スーパーヒーロー」と思われていました。ハンサムで頭がキレて、およそ失敗などしない完璧な人というイメージだったのです。
そこに来ての、ビッグズ湾の作戦失敗。しかし、これが「ケネディでも失敗をおかすのだ」とかえって、人間らしさや親しみやすさを感じさせ、好感を得たのです。
完璧で失敗をおかさない人は、周りの人が壁を感じないようにわざとしくじったほうがいいです。
そうすることで、心理的に遠い存在だというイメージを払しょくできるのです。
イギリスのハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン氏は以下のような実験を行いました。
とあるショッピングセンターにおいて、見習いのデモンストレーターの2人の女性に、ミキサーを使ったドリンクの紹介をさせたのです。
1人は完璧主義で、デモンストレーションにおいてもすべてを完璧にこなしました。
もう1人は、ミキサーの蓋が飛んでしまいドリンクをかぶってしまうというドジな面を見せました。
もちろんそうするように打ち合わせをしておいたのですが、その後お客さんたちに2人の印象を聞いたところ、ドジな面を見せたデモンストレーターのほうの評価が圧倒的に高かったのです。
◎完璧を追求するな
私たちはドジな人よりも完璧なスーパーマンのほうが良い評価を得ると思い込んでしまいます。そのために何事も完璧にこなそうと、しばしば一生懸命になりすぎてしまいます。
しかし、実際は完璧でなくていいのです。むしろ少し「抜けて」いるほうがかえって親近感が湧き、高い評価を得ることができるのです。
もしみなさんが、高学歴でスポーツ万能、実家は資産家で、顔もイケメンだとしたら、わざと失敗したりドジな一面を見せたりしたほうがいいです。そうしなければ、周りの人はどこか一歩引いてあなたと接してしまいます。
女性も同じです、頭がキレて美人な才女のほうが平凡な女の人よりも婚期が遅れてしまうことがありますが、それは「高嶺の花」と男性に敬遠されてしまうからです。
少しくらいドジな面があるほうが、人間として深い味が出ます。
仕事は完璧だが日曜大工はからっきしだとか、営業成績は抜群でもカラオケでは音痴とか、自分は決して完璧な人間ではないということを見せることも必要なのです。
なお、言う必要はないとは思いますが、これは「完璧な人」に言えることであって、もともと完璧でない人があえて失敗したりドジなところを見せたりすると「本当に何をやってもダメなやつ」としか思われないので注意しましょう。
はらいかわてつや