うまく要求をする人が愛される
はらいかわてつやです。
多くの日本人は、自分の要求を相手につきつけることが得意ではありません。
「こんなことを人にお願いしてもいいかな?」
「あまりに不躾な注文ではないか?」
「失礼な人だと思われないか?」
「嫌われてしまうのでは・・・」
と考えてしまい、相手に上手く要求を伝えることができないのです。
受け入れてもらうかどうかは別として、交渉をするということは積極的に行ったほうがいいです。
相手も受け入れられない要求に対しては、「それはできません」と断ってくるでしょう。だから、要求を伝えることは遠慮なくしてもらっていいのです。
どれだけ無理な要求でも、もしかすると、相手がOKを出してくれるかもしれません。
しかし、要求をしなければ絶対にOKを出してもらえることはありません。だから、「上手くいかなくて当たり前。上手くいったらラッキー」くらいに考えればいいでしょう。
当時としては晩婚だった女優の松坂慶子さん結婚されたときに、マスコミの記者たちに質問を受けました。その質問に対する松坂さんの答えはとても面白いものでした。
「今まで結婚しなかったのは、誰にもプロポーズされたことがなかったからなんです!」
もし松坂さんのことを好きな誰かが、最初からあきらめずにプロポーズしていたら、松坂さんはずっと早く結婚していたかもしれません。
ケネディ大統領も「交渉事は積極的に行おう」と大統領就任演説において述べています。
恐れから交渉することはやめよう。しかし
交渉することは恐れないでやろう。
(「大統領就任演説」1961年1月20日)
自分も要求を出すが、相手にも要求を出してもらいお互いが満足を得られる結果を模索することが交渉で、そのような交渉はたくさんやりましょう。
私も仕事においては、注文をどんどん出していきます。
「若輩者にも関わらず申し訳ありませんが、打ち合わせの日程は私に合わせてもらえませんか」
とお願すると、案外自分の要求通りに合わせてもらえます。
丁寧な言葉で自分の要望を伝えるだけならば、決して失礼になることはありません。
要望を無理に突きとおそうとすることは感心しませんが、自分の都合はきちんと伝えましょう。そうすると自分の仕事を楽にコントロールすることができます。
また、自分の要求を伝えることは「率直な人」だという印象を与えることにも役立ちます。隠し事のない正直な人であると思ってもらえるのです。
このようなことから、交渉することを恐れる必要はありません。
アメリカのシラキュース大学のキャロル・グアド氏は、小学校の子どもたちを対象に次のような質問をしました。
「どんな人と親しくなりたい?」
すると、第4位に「率直な人」がランクインしました。(1位は「社交的な人」、2位は「明るい人」、3位は「知的な人」でした。)
自分の気持ちを率直に表わす人は、まわりに好かれるのです。
交渉するだけで相手に嫌われてしまうことはほとんどありませんので、遠慮せずに自分の要求を相手に伝えていきましょう。
はらいかわてつや